ワンオペバイトの悲惨な実態?違法性は?バックレたらどうなる?
今回はワンオペバイトについて挙げてみたいと思います。
最近ではブラック企業というキーワードが注目されるように、労働者への過酷な対応が問題視されています。
正社員との格差・長時間労働・サービス残業など、アルバイトやパート従業員についての対応や待遇が問題となっています。
またワンオペ問題も注目されており、過重労働や盗難被害にあいやすくなる事から、アルバイトを始める際には注意が必要です。
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目次
バイトのワンオペとは?
ワンオペとは「ワンオペレーション」の略です。
コンビニや飲食店・ネットカフェなどで、アルバイト等の従業員が一人で店舗をまわしているような状態の事を言います。
例えばよく深夜の牛丼屋等の飲食店で、ワンオペ状態の店舗を見たことがある人も多いのではないでしょうか。
アルバイト等の従業員が忙しそうに一人でバタバタと店内を動き回っている姿もたまに見かけます。
ワンオペとなると清掃・調理・接客・発注など全てを一人でこなさなければならない為、店舗によってはかなり忙しくなります。
主には店舗側の人件費の削減が原因でワンオペとなってしまう事が多く、ギリギリの人員で店を廻している所もあります。
また飲食等だけでなく、最近では家事と育児を1人で行っている女性の事を「ワンオペ育児」などと言う事もあるようです。
ワンオペは多忙なだけでなく責任感も必要とされる為、様々な問題やトラブルを引き起こす事もあります。
バイトのワンオペはきつい?その問題点とは
アルバイトのワンオペは仕事としてもきついです。
また一人勤務のワンオペの場合、様々な問題を引き起こす可能性があります。
ワンオペとなると防犯上の問題が起こり得ます。
例えば強盗が入る場合であっても、複数人が働いている店舗よりはワンオペ店舗の方が狙われやすい事が考えられます。
また客の無銭飲食の点から考えても、やはりワンオペの場合には行為に移しやすいと言えるでしょう。
ワンオペは一人で切り盛りをするため仕事としてもきつく、辞めてしまう人も多くいます。
人件費の削減のためにワンオペにしたつもりが、従業員がいつまでも定着せず逆に採用・教育コストが高く付く事も考えられます。
ワンオペで仕事をしていくとなると、やはり作業量には限界が出てきます。
作業量が多すぎるとミスも発生しやすくなりますし、十分に接客対応ができない事もあるでしょう。
時には顧客からのクレームが発生してしまう等、機会損失を生む事にもなり兼ねません。
ワンオペはきつい作業となる事が多く、従業員本人の健康管理にも不安が残ります。
特に深夜のワンオペなど、体力的にも精神的にも体に何らかの影響が出る可能性があります。
もし従業員が事故を起こしたとなると、会社側にも安全配慮に欠けているとして責任が求められるケースも考えられます。
バイトのワンオペに違法性はないの?
それではアルバイトをワンオペ体制にする事に違法性はないのでしょうか。
実際には、ワンオペ自体には違法性はないと考えられます。
ですが別の問題として違法性を問われる可能性はあります。
その一つが「休憩時間」です。
アルバイトを含めお仕事をする上では以下のように休憩時間が決められています。
- 6時間以内の労働→休憩を付与しなくても良い
- 6時間超~8時間以内の労働→少なくとも45分の休憩を付与
- 8時間を超える労働:少なくとも1時間の休憩を付与する
ワンオペが常習化しているバイト職場の場合、休憩を全く取らせなかったり、業務をこなしながら休憩を取るハメになるといった事も考えられます。
その場合にはやはり労働基準法違反を問われる可能性があり、会社側も責任を問われる事があります。
ワンオペを直接的に禁止する法律はないとしても、バイト労働者の安全面に配慮する為にも職場環境はよく検討すべきですし、労働者側としても仕事は慎重に選ぶべきという事は言えます。
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ワンオペバイトは休憩やトイレも行けない?
ワンオペの場合にはトイレや休憩も十分に取れない可能性があります。
特に飲食などの接客業の場合には、顧客の来店を気にしながらトイレや休憩を取る必要があります。
以前私の知り合いにもワンオペでコンビニバイトをしている人がいましたが、休憩時も防犯カメラで来店チェックをしながら食事を摂っていました。
トイレに行く時などは「席を外しています」等の貼り紙・プレート等で多少の時間はしのぐ事はできても、顧客は長時間待たされるとクレームに発展する事もあるでしょう。
またトイレにも行けないとなると業務に集中できない事もあるでしょうし、休憩を取れなければ体にも悪影響です。
先ほども挙げたように、ワンオペであったとしても6時間を超える勤務の場合には、会社側は従業員に少なくとも45分の休憩を取らせる必要があります。
ワンオペで実際には休憩を取っていないのに休憩分の給料が差し引かれていた場合、その分の賃金を請求できる事もあります。
その際にはワンオペ中の実態が分かるものやシフト表・給与明細・タイムカードなどを元に請求をする事も考えられます。
もしワンオペでトイレや休憩を十分に取れない場合には、店長などにその旨を話し改善してもらうようにしましょう。
ワンオペバイトをバックレたらどうなる?
もしワンオペバイトが嫌になって、途中でバックレてしまった場合はどうなるのでしょうか。
まず給料については、無断退職をしてしまった場合でも法律上は支払われる事になります。
もし会社の就業規則等で無断退職についての別の罰則規定がある場合にはそれに従う必要がありますが、通常はアルバイトの無断退職で罰則まで下される事は少ない筈です。
また会社を無断退職するという事は民法上の不法行為にもあたる可能性もあり、賠償請求される事が無いとは言えませんが、無断退職自体の損害額を具体的に確定する事は難しく、また欠勤の理由がワンオペという無理なシフト体制であったという事を踏まえると、実際には賠償請求される事は少ないと考えられます。
ですがワンオペだからバックレて良いという事ではなく、まずは店長などを通じて会社側と話し合いの席を持つ事も大切です。
一人がバックレて退職できたとしても、その後に入社するスタッフは同じようにワンオペ体制に苦しむ筈です。
無断で退職したりせず、まずは解決の糸口を見つける事から始めてみてはいかがでしょうか。
ワンオペバイトを楽と好む人たち
世間ではワンオペバイトに対して「きつい」「辛い」といったイメージを持つ人も多いかと思います。
ですが一方ではワンオペバイトをラクと感じていたり、居心地が良いと感じている人も一部ではいます。
そのような方の中には、人間関係が苦手な人も多いです。
職場での対人関係や上下関係などが苦手な人にとっては、ワンオペ体制は天国のような職場でもあります。
中にはワンオペ職場だけをターゲットにして職探しをしている人もいるでしょう。
確かにワンオペのコンビニ等を見ても、作業自体は大変そうですが一人で気楽そうな雰囲気もありますね。
最近ではワンオペが問題視されている事もあり、今後はワンオペの職場は減っていく可能性もありますが、自分がどのような職場でもやっていけるように慣れていく事も大切なのかもしれません。
ワンオペバイトまとめ
ワンオペのバイトについて幾つか挙げてみました。
ワンオペは一人勤務の厳しい労働環境であり、店側としても顧客に十分なサービスを提供できなくなる恐れもあります。
ワンオペを強いる結果、作業に支障が出たり顧客を待たせてしまう・苦情が発生する・従業員が辞めてしまう等、結局は良い結果を生みません。
顧客に商品やサービスを提供するだけでなく、従業員管理もお店側の大切なお仕事です。
適切な人員を配置してスタッフが快適に働ける労働環境を目指したいですね。
それでは今日はこの辺で。
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