トランクルーム・貸し倉庫ビジネスの副業は稼げる?

今回は貸し倉庫ビジネス・トランクルームの副業について挙げてみたいと思います。

生活をしている以上は、家庭内の荷物や品物というのは日々増えていく事が普通です。

もちろんゴミに出したり人に譲ったりすれば荷物は減りますが、簡単に捨てられる物ではなかったり譲れるような物でなければ、別途そのための保管スペースが必要になります。

そんな時に便利なのが貸し倉庫・トランクルームです。

物が豊かになっていく昨今ではこのような副業を検討してみるのも良いのかもしれません。

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貸し倉庫・トランクルームは何を入れる?

誰の部屋の中にも普段は使わないけれど捨てられない物というのが1つくらいはあるかと思います。

また人の持ち物は処分をせず時間が経過していけば増えていく事が普通です。

趣味の物やレジャー関連用品・幼い頃の思い出の品物・仕事関連の備品や用品・粗大ごみに出しにくい大型家電など、部屋の中には意外と「不要だけれども所有しておきたい品物」があります。

そんな時にはトランクルームが便利です。

 

もしくは厳重に管理しておきたい貴重な書類等がある、親の遺品など捨てにくい物がある・旅行に行くので部屋の荷物を一時的に他の場所に移動させておきたい等、リスク回避のためにトランクルームに品物を預けるといった手段もあります。

また品物を管理しておく為に貸し倉庫を借りるのではなく、音楽鑑賞をしたり趣味のために使う部屋など、少し変わった事情で倉庫を借りる人もいます。

特にマンションやアパート等、部屋の面積がある程度限られた世帯や、家族が多く部屋が狭い世帯など、トランクルームを借りておきたいといったニーズはある筈です。

 

トランクルームの種類は主に2種類

トランクルームの種類は主に2種類あります。

 

屋外トランクルーム

屋外トランクルームは、コンテナタイプのトランクルームで屋外にある土地に設置されているものです。

皆さんの中にも外出先等で一度はコンテナが置いてある敷地を見た事があるかと思います。

配置する土地にもよりますが、主に住宅街に設置されている事が特徴的で、家具や不用品など様々な物を置くことができ、物置のような感覚で利用できる収納スペースです。

また敷地内のため車でそのままコンテナ近くまで入れる事が多いのも屋外型のメリットと言えます。

 

屋内トランクルーム

もう1つは屋内型で、マンションやオフィスビル等を改装してルーム毎に仕切りを作って収納スペースを確保した屋内トランクルームです。

屋内トランクルームは都市部や住宅街・オフィス街などで多く見られる形態です。

利便性の良い場所に位置しているケースが多い事や、空調が完備されている事・鍵や防犯カメラが設置されている等、屋外型と比較してもセキュリティ面に配慮されている事が多いのも屋内型トランクルームの特徴と言えます。

一概には言えませんが、副業として貸し倉庫ビジネスやトランクルームを考えた場合には、管理のしやすさや利回りを考えると屋内型を中心に検討する人が多いように思います。

 

貸し倉庫・トランクルームの副業のメリットは?

貸し倉庫・トランクルームの副業のメリットとしては、まず一般的に言えば高い投資利回りが期待できる事が挙げられます。

一般的な不動産投資と比較すると、不動産の場合には5~10%の利回りが確保できればまずまずといった所ですが、トランクルーム投資の場合には20~30%の利回りを確保している人もいます。

満室経営までには時間がかかりやすいという難点はあるものの、やはり一度満室になると退室が出にくい事や、不動産賃貸のようにリフォームといった大幅な原状回復コストがかかりにくいといった事もメリットとして挙げられます。

 

また不動産賃貸の場合には建物だけでなく設備・ガス水道電気などのインフラがある為、初期コストや修繕費がかかりやすい難点がありますが、トランクルームの場合には特別な設備等はほとんど使用しない為コストがかかりにくく、結果的に投資額を回収しやすいというメリットも享受できる可能性があります。

 

また不動産賃貸の場合にはその部屋が誰も入居していなければその期間は空き室となり収入はゼロですが、トランクルームの場合には区分けして複数の顧客と契約をするのが一般的なので、その分リスクも分散されやすくなります。

不動産の特色の1つとして、建物が傷む原因には居住者の部屋の使い方が挙げられますが、トランクルームには基本的に荷物しか置かない為、定期的なメンテナンスをきちんとしていれば建物や室内も傷みにくく、また入居者間のトラブルのようなものも少ないです。

また不動産賃貸とトランクルームでは顧客対象が異なる為、例えば賃貸に廻していて空き室が長引いてしまっている物件でも、それをトランクルームに変えた事で収益性が増すといったケース事例もあります。

 

ですが副業とは言えど、トランクルーム投資にはある程度の資金が必要になります。

また不動産賃貸と比較すると、物件としての価値や市場においての流動性は劣る部分がありますし、減価償却期間や固定資産税等の税制面を考慮すればマイナス面もあります。

 

トランクルームの初期費用は?

貸し倉庫・トランクルームの初期費用はどのくらいかかるのでしょうか。

屋外型トランクルームの場合、一般的には初期費用のほとんどはコンテナ購入費用が占めます。

 

コンテナの購入費用は一基約100~150万円程となりますので、例えば5基購入すれば500~750万円はかかる事になります。

土地の広さによって幾つのコンテナを置けるのか決まりますので、コンテナを増やせば当然にそれだけ費用はかかります。

この他にもFCによっては看板代や指導料等がかかり、コンテナを置く土地賃借代を含めると、別に30~40万円程度は計上しておいた方が良いでしょう。

最終的な初期費用額としては600~1000万円程度と、多額の費用がかかります。

 

一方で屋内型トランクルームの場合には、既存の建物がある場合、どの程度のリフォームを施すかによっても初期費用が変わってきます。

簡易リフォームで済む場合には100~200万円程の初期費用で始められる事もあり、一から建物を建築をしてトランクルームにする場合には多くの費用がかかります。

トランクルーム投資は毎月の維持費がかかりにくいのが利点でもありますが、最初の初期費用が大きくかかる可能性がある為、慎重な投資判断が求められます。

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トランクルーム・貸し倉庫ビジネスは稼げる?

トランクルーム・貸し倉庫の副業は実際に稼げるのでしょうか。

ここでは収益計算について簡単に考えてみます。

 

屋外型トランクルームのケースで、コンテナの価格を1基130万円と仮定します。

ここでは5基のコンテナを設置すると仮定し、コンテナ1基内には4ルームが入っているとします。

つまり全部で4ルーム×5基=20ルームが確保できる事になります。

1ルームを月7000円で貸し出した場合、満室を想定すると7000円×20ルーム×12か月=①1680000円の収益が期待できる事になります。

 

一方で初期投資額を考えてみると1基130万円で×5基ですから130万円×4=650万円。

看板代や雑費等がかかったとして30万円程度を計上しても初期投資額は②680万円。

①1680000円÷②6800000=約24%の利回りが期待できる事になります。

 

ただしこれは満室経営のケースで、好立地でも投資額回収までにはいくには時間がかかりますし、土地賃借の場合には当然に賃借料もかかってきます。

また管理会社に管理を依頼している場合にはその管理費も計上しなければなりませんので、利回りはもう少し低めになる可能性も十分にあります。

 

高利回りが期待できる貸し倉庫ビジネス・トランクルームの副業ではありますが、それだけに今後は競合者の増加や立地の確保の難しさ等、ハードルが高くなっていく可能性もあります。

 

トランクルーム投資のリスクとは

魅力的に見える貸し倉庫・トランクルーム投資ではありますが、メリットばかりではありません。

投資である以上は、リスクが当然に存在します。

トランクルーム投資で考えられるリスクには以下のような点が考えられます。

 

空き室リスク

一般的な不動産投資と同様に、トランクルームにも空き室リスクがあります。

もし利用者が付かない場合には収益に結びつかず、利回りも悪化していく可能性があります。

 

利用料金の低下

周囲に競合者が現れるなど、状況によっては利用料金を下げる等して対抗しなければならないケースが考えられます。

 

賃料滞納

利用者によっては毎月の賃料を滞納する可能性もあり、リスクヘッジが必要になります。

 

残置物

もし利用者がルーム内に残置物を残していくと、勝手に処分をする事もできず簡単に追い出すことも出来ません。

 

地震による倒壊

コンテナであっても自然災害などの被害に遭わないとは限りません。耐震補強などをしっかりと行っておく必要があります。

 

コンテナの経年劣化

不動産と同様に、コンテナの経年劣化やメンテナンス等も考慮する必要があります。

 

ターゲット設定

例えばそのコンテナが法人利用目的なのか・個人客をターゲットにしているのか等、最初のターゲット設定を読み間違えると、初期投資の回収に時間がかかる場合もあります。

 

空き家・人口減

今後は空き家や空き室が増えていく事が予想されており、そのような立地や物件がトランクルームに変化していった場合、競合が増える可能性が考えられます。

 

荷物のトラブル

コンテナ内の荷物に事故やトラブルが生じた場合の対応も考慮する必要があります。

 

トランクルームの稼働率は?

トランクルーム投資をするには、常に稼働率も考えていかなくてはなりません。

特にオープン当初は稼働率が安定しないケースが多く、立地によって稼働率が大きく左右されやすいのもトランクルーム投資の特徴です。

大手業者のHP等では80%を超える稼働率が表示されている事もありますが、自主管理としてトランクルーム運営を行っていく場合にはさらに稼働率を上げる工夫が求められます。

 

ウェブサイトからの集客や目立つ看板の設置・宣伝広告も検討する必要がありますし、周辺相場を見ながら料金設定を見直したり内装を変えるなど、借り手が付きやすい仕様を常に考える必要があります。

トランクルームは一度借り手が付けば長期的な利用が見込みやすい特徴がありますが、一般的な不動産とは多少集客方法が異なるため、その立地に合った集客が望まれます。

 

貸し倉庫・トランクルームの副業まとめ

貸し倉庫ビジネス・トランクルームの副業について幾つか挙げてみました。

貸し倉庫やトランクルームは高利回りが見込みやすい反面、リスクもあり収益が安定するには時間がかかる事もあります。

簡単そうに見えますが、トランクルーム投資には綿密な市場調査も必要です。

そのため最初のうちはプロの業者に依頼をする等、サポートを受けていく事も大切かと思います。

貸し倉庫ビジネスに興味がある人は一度検討してみるのも良いかもしれませんね。

今回はトランクルーム・貸し倉庫の副業について挙げてみました。

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