フード屋台の副業

今回はフード屋台の副業について挙げてみたいと思います。

今でも時々イベント時や繁華街・街中でも見かける屋台。屋台からはフードの良い香り

が漂ってきてついつい買い物してしまいそうにもなります。時代の移り変わりか昔ほど

は頻繁に見かける機会は少なくなったものの、それでも中には人気店と呼ばれる程の

売上げを誇る屋台や移動販売車も存在します。また店舗も不要な為、副業的な収入を得る

ために屋台営業をしているという人もいるでしょう。

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屋台を始めるには

商売を始めようとすると開業資金として500~1000万円程度かかってしまう事も

珍しくありません。不動産取得費や内装費・広告費・人件費など諸々を含めるとやはり多額の

お金がかかってしまう事が普通です。しかし副業を始めるのにそこまで投資をする事は出来ない

と考える人も多い筈。そんなケースの中の選択肢の1つとして屋台商売があります。

店舗を構える必要もなく自分1人でも始めることができ、また立地も柔軟に変更する事が

出来ること・万一撤退をするとしても比較的容易な事から、やはり今でも屋台や移動販売車の

開業を検討する人もいるかと思います。

まず屋台を始めるには法律の壁をクリアする必要があります。

ご存じの方も多い通り、日本では路上で商売を行うことは基本的に禁止となっています。

屋台営業をする場所としては大まかに言えば2種類あり、1つは路上での営業・2つ目は駐車場や

イベントスペース・空き地等のスペースをオーナーから賃借して営業を行う方法です。

しかし1つ目の路上営業ではやはり道交法の縛りもあり、基本的にNGとなっています。

道路使用許可を出すことで数時間なら大目に見られるケースはあるかもしれませんが、それでも

何かトラブルや苦情があった際には即移動を命じられる事もありますし、エリアのその筋の方々と

揉め事にならないとも限りません。

そのため現実的に言えばやはり2つ目として挙げたどこかの空き地スペースを借りて合法的に

営業をした方が安定して営業を続けやすいと言えます。警察や周囲からうるさく言われる事なく

営業を継続できるとなれば、その方が長期的に考えても安心して販売に取り組める部分はあります。

もちろん空き地スペースであっても賃借料や保証金がかかる事・売上げスライドでオーナー側に

手数料を支払うケースはあるかもしれませんが、それでも継続してその場所で営業を続けられるので

あれば空きスペースでの営業も検討範囲に入ります。また屋台や移動販売は常に場所を移動して

販売しているイメージが強いものですが、顧客からすれば定期的に安定して同じ曜日にその場所で

営業をしてくれていた方が購入しやすいですし、また知名度の向上やリピーター増にも繋がります。

売上げ金額に見合う賃料であれば、多少のお金を支払ってでも好立地を確保するようにしたい所です。

また販売場所が確保できたとしても、営業許可を受けられなければ意味がありません。

これは一般の飲食店でも同様ですが、食品衛生責任者資格を取得して営業許可を受けなければ

屋台でも販売は出来ないことになります。許可申請書と屋台設備等の図面を保健所に提出し許可を

受ける必要があります。営業許可を取得するには施設基準に適合していなければならず、例えば

排水設備や洗浄設備・屋台の構造・消毒などあらゆる部分が基準に適合している必要があります。

また申請者の欠格事項等も別途定められているので、まず自分のプランで許可が受けられるかどうか

事前に入念に案を練っておく必要があるでしょう。

また次に考える問題として資金面の問題もあります。屋台が開業しやすいとは言え、もちろん無料で

開業できる訳ではありません。一般的には屋台でも車の取得費や改造費・商品の原材料費や調理機器・

備品代金などを考慮しておかなければなりません。例えば車の取得費が中古で60万円・改造費が

70万円・設備が15万円・原材料費が5万円程度であったとしてもトータルで150万円かかる事

になります。もちろん扱う商材によっても原材料費は異なりますし、自家用車を改造する場合には

車取得費もかからず、改造も知り合いに伝手等がある場合はもう少し安価にやってもらえる事もある

かもしれませんが、それでも100万円以上の経費は見込んでおく事は通常です。

改造もできる部分は自分で行ったり廃業屋台から車や備品を安く譲り受ける・リース屋台を検討する

等、少しでも資金効率の良い開業方法を検討するようにしたい所です。

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屋台の食材と立地は?

さて屋台や移動販売を始めるとしても様々な食材があり、その食材によって調理時間や回転率・適正

立地や原価なども大きく変わってくるので、自分がどのようなフードを販売していきたいのか慎重に

考える必要があります。例えば屋台や移動販売を取ってみても、たこ焼き・クレープ・ラーメン・

おでん・焼き鳥・弁当・コーヒー・エスニック等、様々な食材を扱っている所があります。

どの食材を仕入れるにしても屋台であるからと言って誤魔化しが効くものでもなく、むしろテイク

アウトでその場で食する事ができる屋台フードだからこそ食材の鮮度や食感に気を遣わなければ

なりません。併せて注文を受けてその場でサッと提供できる調理スピードも屋台には求められます。

また普通に手に入る食材であればその辺のスーパーで購入しても変わりはない訳なので、その屋台や

そのオーナーならではの味付けや調理の工夫が必要とされます。

またどんなに美味しいメニュー食材を用意したとしてもそのエリアの客層とマッチしていなければ

売上げを伸ばしていく事も難しいかもしれません。例えば私の住む住宅街エリア近くの大通り脇の

駐車場では数坪の空きスペースを利用して焼き鳥を販売している屋台がありますが、学校帰りの子供や

夕飯のおかずが足りない主婦などがポツポツとその焼き鳥を購入していきます。立地自体も一見目立たない

安い立地なのでそのスペースを上手く活用し継続的に副収入を得ているようです。

また屋台や移動販売ではお馴染みの固定客・リピーターが付いてくる事も多いので、そのような顧客

と気軽に楽しく会話ができるようなコミュニケーション力も必要とされます。特にラーメン屋台・

おでん屋台等を見てもわかる通り、その店主や屋台の雰囲気がウリにもなるので、顧客とのちょっとした

コミュニケーションは欠かせないでしょう。

屋台は稼げる?

さて屋台は稼げるのでしょうか。こればかりは屋台次第と言えますが、実際には廃業を余儀なくされる

屋台が多いのも事実です。昔は5000台以上あった屋台も今ではその数は恐らく激減しているでしょう。

当然屋台にもデメリットはあり、固定客が付くのに時間がかかる事・長期的な営業にはきちんとした場所

の確保が必須で屋台・移動販売の旨味が半減する事・屋台など野外での販売となると衛生面の不安や

女性客の取り込みの難しさがある事・販売以外の仕込み時間を含めるとかなりの重労働になりやすい事・

夜中中心など営業時間に制限がある事など、難点を挙げればキリがありません。

例えばラーメン屋台を始めたとして、1杯600円のラーメンをようやく1日に30杯売れるように

なったとして、他アルコールやつまみ売上げが1万円程度だったとすると1日の売上げは3万円程度。

月25日営業できたとしても70~80万円の売上げです。原材料費や賃料などがトータルで40%

かかるとすると手元に残るお金は30~40万円程度。人を雇えば更に利益は減りますしFC等に加盟

していればロイヤリティも負担する為、更に利益率は低くなります。もちろん屋台の中には月に200万

~300万円以上売り上げる屋台も多くありますが、人気屋台にはその店ならではの工夫があります。

周辺のエリアで食材の安価な仕入先を確保したり、定期的に家族や知人の手伝いを求める等、削減努力が

なければ屋台を長期的に営業をしていく事は難しいのかもしれませんね。

これから寒い時期に入ってきて本格的な屋台シーズン。興味がある人はまず副業的に屋台等で働いて

みるのも面白いのではないでしょうか。今回はフード屋台の副業について挙げてみました。

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